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長時間の移動や運動後に水分と電解質を補給する方法

運動後に水分・電解質補給が必要な5つのサイン

長時間の移動は体力を使っていないように思えても、降車時に口が渇き、頭が重く、全身に疲労を感じることがあります。エアコンで空気が乾燥し、トイレ休憩を避けたい気持ちから水分摂取が減る一方、暑さや荷物の運搬によって体液はさらに失われます。早めに気づいて適切に補給すれば、大きなボトルの水を慌てて飲んで十分だと思い込むよりも、スムーズな回復につながります。

問題は、汗によって水分だけでなく、ナトリウム、カリウム、塩化物も失われることです。そのまま我慢を続けると、疲労が増し、集中力が低下したり、筋肉がつったりする可能性があります。反対に、ナトリウムを多く失っている場合、短時間に大量の水だけを飲むことも必ずしも適切ではありません。失われる量は体質、気温、湿度、運動強度、活動時間によっても異なるため、水分補給計画は一人ひとりの実際のサインに基づいて立てる必要があります。

喉の渇き、めまい、尿量の減少は水分不足のサイン

よく見られる5つのサインは、喉の渇きや口の乾燥、普段と異なる疲労、頭痛、めまい、尿量の減少または濃い色の尿です。ただし、ビタミンB群、ビーツ、一部の薬や食品でも尿の色が変わることがあるため、尿の色だけでなく、これらを併せて観察してください。長時間の移動後、集中しにくく、何時間も排尿していない場合は、休憩して少しずつ水分を補給すべきサインです。

立ち上がったときのふらつき、動悸、意識の混乱、失神、皮膚の熱感、止まらない嘔吐、高体温がある場合は、活動を中止して医療機関に相談してください。熱中症が疑われる場合は、救急車を呼び、涼しい場所へ移動させ、衣服を緩め、救助を待つ間に体を冷やします。意識がもうろうとしている人に無理に水を飲ませると、誤嚥するおそれがあります。

体重から運動後の水分損失量を推定できる

可能であれば、同じ体重計を使い、同程度の服装で運動前後に体重を測りましょう。体重が1kg減るごとに、およそ1リットルの体液が失われたことに相当しますが、より正確に推定するには、運動中に飲んだ水分量を加え、排尿量を差し引く必要があります。例えば、体重60kgの人が1.2kg減った場合、体重の約2%を失ったことになります。これは無視できない水分損失であり、休息を取り、計画的に補給する必要があります。

長時間の移動中で体重計がない場合は、喉の渇き、排尿回数、尿の色、意識の明瞭さ、普段どおり立って歩けるかなど、複数の情報を組み合わせて判断してください。1つのサインだけでは断定できませんが、複数のサインが同時に現れた場合は、休憩を先延ばしにすべきではありません。

水分・電解質を正しく補給する3つの手順

実践的な手順は、水分不足量を推定し、数回に分けて飲み、適切にナトリウムを補給するという3段階です。目標は一律の数値にこだわることではなく、喉の渇き、腹部の状態、尿量を確認しながら徐々に回復させることです。ナトリウムとブドウ糖は腸での水分吸収を助けますが、糖分が多すぎる飲料や濃すぎる飲料は、特に体が熱を持って疲れているときには腹部膨満感を起こしやすくなります。

運動後の回復時に使用するウォーターボトルとトレーニングタオル — 写真:Ketut Subiyanto / Pexels
運動後の回復時に使用するウォーターボトルとトレーニングタオル — 写真:Ketut Subiyanto / Pexels

成分表示、調製方法、使用期限が明確に記載された製品を優先してください。競技中や長距離の移動中は、まったく新しい味や配合を試すのではなく、以前に飲んで問題がなかった製品を選びましょう。小さな点ですが、移動中の吐き気を防ぐことにつながります。

手順1・2:不足した水分量を推定し、少しずつ飲む

減少した体重を基に、回復する数時間のうちに失った体重1kgにつき約1.25~1.5リットルの水分を補給することを目安にできます。この量が当初の不足量より多いのは、その後も体から水分が排出され続けるためです。例えば、体重が1kg減ったからといって、すぐに1.5リットルを飲む必要はありません。数回に分け、喉の渇き、食事、体の受け付け具合に応じて調整してください。

数分間で大量に飲むよりも、一定の間隔で少しずつ飲む方が体への負担を抑えられます。吐き気や腹部膨満感が出たり、めまいが悪化したりした場合は、飲むのを中止し、涼しい場所で休んで状態を再確認してください。長時間の移動後は、区間ごとに分けて補給し、強い喉の渇きを感じる前に飲み、その後数時間も尿の状態を観察しましょう。

手順3:飲料と食事から電解質を補給する

軽く短時間の運動で発汗量が少ない場合は、通常、水と普段の食事で必要量を満たせます。長時間の運動、大量の発汗、暑い環境、またはその後も活動を続ける場合は、電解質飲料を検討する価値が高まります。ココナッツウォーターは軽度の脱水時に利用できますが、通常、ナトリウム含有量は多くありません。牛乳は運動後の水分、炭水化物、タンパク質を同時に補給できますが、乳糖を消化しにくい人には適していません。

また、適度なナトリウムを含む汁物やスープ、食べ慣れた料理を飲料と組み合わせるのも効果的です。感覚だけで大量の塩を追加しないでください。コーヒー、エナジードリンク、アルコールも水の代わりにはなりません。特にアルコールは回復を妨げる可能性があります。

電解質補給で避けるべき4つの間違い

1つ目の間違いは、長時間汗をかいたにもかかわらず、短時間に大量の水だけを飲むことです。この方法は腹部の張りを起こしやすく、極端な場合には血中ナトリウム濃度の低下を助長する可能性があります。2つ目は、食事用のスプーンで溶液を自己流に作ったり、目分量で粉末を小分けにしたり、指定された水量を変えたりすることです。濃すぎても薄すぎても、想定された配合比ではなくなります。

3つ目は、腸が普段より敏感になっている競技や移動の最中に、初めての製品を試すことです。最後の間違いは、体重、発汗量、天候、服用中の薬、基礎疾患を考慮せず、他人の計画をそのまま真似することです。同じように2時間歩いても、衣服が少し湿るだけの人もいれば、全身がびっしょりになり、襟に白い塩の跡が現れる人もいます。

水と電解質飲料は状況に応じて使い分ける

運動をすれば必ず電解質飲料が必要だと決めつけないでください。軽いウォーキングなら水と食事で回復できますが、暑い中での長距離ランニングでは、ナトリウムにより注意する必要があります。嘔吐や下痢による脱水に経口補水塩を使用する場合は、1袋すべてを表示どおりの量の水で溶かしてください。目分量で小分けにしたり、牛乳、果汁、ミネラルウォーターと混ぜたりしてはいけません。

そして最も重要なのは、電解質を多く取れば回復が早くなるわけではないということです。使用量は、塩味の強さやパッケージの広告ではなく、失った水分量、食事内容、体の反応に基づいて決める必要があります。

腎臓病や心血管疾患がある人には個別の計画が必要

腎臓病、心不全、高血圧、糖尿病のある人、または利尿薬を使用している人は、水分、ナトリウム、カリウム、糖分の制限について医師に相談してください。子ども、高齢者、妊婦、低ナトリウム血症を経験したことがある人も、健康な成人向けの計算方法を機械的に適用すべきではありません。

これまでは、口が渇き、ふらついた状態で降車したり運動を終えたりしても、どれほど飲めばよいか分からなかったかもしれません。これからは、より安全な手順に切り替えましょう。サインを確認し、可能であれば前後に体重を測り、適切な飲料を少しずつ補給してから状態を再評価してください。意識の混乱、失神、呼吸困難、胸痛が現れた場合や、水分を飲めない場合は、自宅での補給を続けず、すぐに医療機関を受診してください。